医院ブログ・お知らせ
🎄12月・年末年始の休診のお知らせ🎍
・12月9日(金)院内勉強会の為、午前休診となります。
・12月27日(水)午後〜年明け1月4日(木)休診となります。
1月5日(金)から通常通り診療いたします。
ご迷惑お掛け致しますが、ご理解ご協力お願いいたします🙇
そのほか、木・祝は通常通り休診でございますので、ご了承ください。
また、毎週水曜日は院長不在でございますので、合わせてご承知おきください。
年末はご予約が混み合うことが予想されますので、検診等ご希望の方はお早めのご予約をお願いいたします。
2023年11月20日
気になる症状はありませんか?口腔粘膜疾患について
こんにちは!
今回のテーマは「口腔粘膜疾患」です。
口腔粘膜疾患は、唇、歯肉、舌、頬の内側などの、お口まわりの粘膜に発生する病気の総称です。
その症状は実に様々であり、びらん(皮膚の表層の欠損)、潰瘍(びらんよりも深い欠損)、腫瘤(こぶやしこり)、水泡(水ぶくれ)など多岐に渡ります。
ここからは、代表的な口腔粘膜疾患の症状などについて紹介していきたいと思います。
———-
◯白板症(はくばんしょう)
口腔粘膜、特に頬の粘膜や舌、時には歯肉にみられる白い病変で、擦っても除去できない白斑のことをいいます。
また、その症状が長期にわたって残り続けるのも特徴です。
びらん、ただれを伴うこともあり、ものが当たると痛んだりしみたりすることもあります。
白板症は比較的頻度も高く、中でも舌にできたものは悪性化しやすいといわれており、前癌病変(癌に移行する恐れがある病気)の代表的なものとされています。
約10%前後が悪性化、つまりは癌に移行するといわれています。
【原因】
明らかにはなっていませんが、一般的に悪い歯並びや尖った虫歯や差し歯、合わない義歯によって口の中を噛んでしまったり、
傷つけてしまったりなどの機械的刺激が主な原因と考えられています。
また、喫煙やアルコールによる刺激、加齢、ビタミンAやBの不足、カンジダやヒトパピローマウイルスなども関係するといわれています。
【治療】
主な治療方法は手術です。また、ビタミンAを投与したり、禁煙により治癒することもあります。
白い部分が厚いもの、隆起しているもの、びらんや潰瘍を伴うものは悪性化(癌化)する危険性が高いといわれています。
長年かかって悪性化することもあるため、長期にわたって経過観察をする必要があります。
◯紅板症(こうばんしょう)
紅色肥厚症ともいわれ、舌、歯肉、その他のお口の中の粘膜に発生します。
鮮やかな赤色で、表面はビロード状をしています。境界ははっきりと明瞭なことが特徴です。
びらんや潰瘍を伴うこともあります。
最初の症状として、多くの場合は刺激痛があります。
50%前後が悪性化、つまりは癌に移行するといわれています。
【原因】
明確な原因はわかっていませんが、白板症と同じように悪い歯並びや尖った虫歯や差し歯、合わない義歯の機械的刺激、喫煙、アルコールによる刺激、加齢、ビタミンAやBの不足などが主な原因と考えられています。
【治療】
手術で切除するのが望ましいとされています。
癌へ移行する危険性が高いため、治療後にも長期的に経過観察を行う必要があります。
◯口腔カンジダ症
カンジダ・アルビカンスという真菌、いわゆるカビによっておこる口腔感染症です。
舌や頬などの口腔粘膜に白い苔のようなものができます。
この白苔はガーゼなどで拭うと剥がれます。剥がしたあとは赤く腫れ、痛みや出血が出ることもあります。
また、舌がピリピリと痛んだり、味覚障害が出ることもあります。
紅斑性カンジダ症というものもあり、こちらは白苔はできません。
粘膜の萎縮やびらん、赤い腫れや痛みが出るのが特徴です。
病変が慢性に経過した肥厚性カンジダ症では、上皮が分厚く変化し、白苔は拭っても剥がれません。
こちらは悪性化する恐れがあります。
【原因】
カンジダ菌は元々口腔内に存在する細菌で、通常は悪影響を及ぼしませんが、
身体の免疫力が低下したときや、薬を服用したことで常在菌のバランスが崩れたときなどに症状を引きおこします。
口腔乾燥や不清潔な義歯なども原因になり得ます。
【治療】
口腔内の清掃、抗真菌薬を含むうがい薬や塗り薬を使用します。
また、抗真菌薬の内服を必要とすることもあります。
肥厚性の場合は外科的に切除をすることがあります。
◯再発性アフタ
直径数ミリ大の円形や楕円形の浅い潰瘍のことを指します。
潰瘍の表面は灰白色~黄白色の膜状のもので覆われ、周囲は赤くなっています。
食物や歯ブラシなどが触れると、鋭く強い痛みを覚えます。
また刺激性の食物や熱いもの、塩辛いものがしみることもあります。
アフタそのものは何もせずとも1~2週間ほどで治ります。
アフタが再発を繰り返す場合を再発性アフタといいます。
なお、慢性再発性アフタはベーチェット病という別の疾患の症状として生じることもあります。
【原因】
主な原因は不明といわれています。
機械的刺激、遺伝性、極端な疲労、ストレス、あるいは偏った栄養摂取など、いろいろな要素が絡み合って発症するとされています。
【治療】
副腎皮質ステロイド薬入り軟膏やシール状の薬、うがい薬を投与しますが、ときに内服薬を用います。
◯扁平苔癬(へんぺいたいせん)
皮膚や粘膜にできる、周囲に発赤を伴う白いレース状の病変です。
角化性(皮膚の表層が厚く硬くなる現象)で炎症を伴い、しばしばびらんや潰瘍を形成し、触れると痛みやしみる症状があります。
まれに悪性化することもあります。
【原因】
明確な原因は不明とされていますが、歯科用金属によるアレルギーや遺伝的な要因、自己免疫疾患、ストレスなどの関与が考えられています。
【治療】
局所的には、うがい薬や副腎皮質ステロイド薬を含む軟膏を用います。
歯科用金属によるアレルギーが疑われる場合は、アレルギー検査を行い、原因と思われる詰め物や被せ物を除去します。
◯口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)
さまざまな原因によって唾液の分泌量が低下し、口の中が以上に乾燥している状態のことを指します。
症状としては、口が渇く、ねばねばする、喋りにくい、飲み込みにくい、味覚がおかしい、舌が痛い、口臭の発生、入れ歯を装着しにくい、唇が切れる、など多岐にわたります。
また、唾液には口の中や歯を保護、強化する役割があるため、唾液が不足することで口の中の衛生状態が悪くなり、虫歯・歯周病・カンジダ症などに罹りやすくなる恐れもあります。
口腔乾燥と強い結びつきのある疾患として、シェーグレン症候群というものがあります。
シェーグレン症候群では唾液腺の分泌機能が著しく障害され、口の乾燥がみられます。
この疾患では、同時に涙の分泌量も減少し、目の乾燥もみられます。
【原因】
唾液分泌量の減少、口呼吸、薬の副作用などがあります。
また、疾患がある場合、高熱などによる多量の発汗や多尿などの影響で引き起こされることもあります。
【治療】
シュガーレスガム、酸味の強いものなど唾液分泌を促進させるものを摂取する、人工唾液で唾液を補充するなどの対症療法が効果的です。
シェーグレン症候群による口腔乾燥に対しては、唾液分泌を促進させる薬剤である塩酸セビメリンや塩酸ピロカルピンという薬が、高い効果を認められています。
全身性疾患の部分症状の場合は、原因疾患に対しての治療が必要になります。
◯ヘルペス性口内炎(へるぺすせいこうないえん)
一般には無症状の感染ですが、数パーセントの確率でヘルペス性口内炎として症状があらわれます。
喉の表面や舌、口腔内、唇など幅広い場所に発疹や水疱、びらん、強い痛みなどが発生します。
また、発熱や倦怠感がみられることも多いです。
完治せずに再発を繰り返すだけでなく、免疫力の低下によって再発する点が特徴です。
【原因】
単純性ヘルペスウイルスによるものです。
ほとんどが初感染といわれています。
ヘルペスウイルスをもつ人との接触、飛沫によって感染をします。
【治療】
単純ヘルペスウイルスを抑える薬を内服します。
また、必要に応じて痛み止めや口内炎のためのビタミン剤を服用することもあります。
食事が困難な場合には、点滴やチューブで栄養を補給する必要があります。
◯帯状疱疹(たいじょうほうしん)
神経が支配する領域に一致して、発疹が多発します。
とくに三叉神経という領域の顔面皮膚に好発します。
広い範囲に帯状に発赤と小さな水疱ができ、身体の左右どちらかにブロック状に発生し、全身に拡がることはありません。
口の中や歯にチクチク、キリキリとした痛みや感覚の変化が出ることもあります。
強い痛みを伴い、重症化する場合もありますので注意が必要です。
【原因】
以前に感染したヘルペスウイルスが神経内の付け根に残っていて、免疫力が低下するとそれが活性化されて発症します。
【治療】
抗ウイルス薬、消炎鎮痛薬のほか、抗菌薬の投与を行います。
重症の場合は入院が必要となり、食事が困難な場合には、点滴やチューブで栄養を補給する必要があります。
◯手足口病
夏に流行しやすい特徴があります。
患者のほとんどは小児ですが、まれに大人にも感染します。
口腔内や舌、唇、それと手足などに小水疱ができ、しばしば痛みを伴います。
【原因】
コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどによる感染です。
【治療】
口腔および全身症状は軽く、特に治療はせずに自然治癒します。
全身症状が強い場合は、対症療法として痛み止めや軟膏が処方されます。
◯ヘルパンギーナ
喉に近いところに発赤および多数の小水疱ができます。
小水疱は破れて口内炎となります。
夏に流行しやすく、小児にみられることが多いのですが、まれに大人にも発症します。
手足口病とよく似た疾患ですが、違いとしてはこちらの方が口腔内の奥、喉側に症状があらわれること、40度に近い高熱が出ることがあげられます。
【原因】
コクサッキーウイルス、エンテロウイルスによる感染です。
【治療】
対症療法が中心となります。
小児の場合は栄養、水分補給に気を注意をします。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。
お口の中は歯や食物によって刺激を受けやすいうえ、多数の常在菌が存在するため、症状が変化しやすいことが特徴です。
そのため、診断および原因の特定が困難な場合も少なくはありません。
中には極めて危険なものも存在するため、気になる症状がある場合は、ぜひご相談ください。
2023年11月20日
🍁11月の休診日と院長不在日のお知らせ🍂
・11月10日(金)院内勉強会のため、午前休診とさせていただきます。
午後からは通常通り診療いたします。
・11月1日、7〜8日、13〜15日、20〜22日、27〜29日は
院長不在でございます。(診療は行なっております)
そのほか、木・祝は通常通り休診でございますので、ご了承ください。
ご迷惑をお掛けいたしますが、宜しくお願いいたします🙇
2023年10月18日
お家で使えるフッ素製材(歯磨き粉)について
こんにちは!
今回のブログでは、フッ素の入った歯磨き粉について、詳しくお話ししていきたいと思います。
フッ素には虫歯予防の効果、歯を強化してくれる効果など、お口の中の健康を推進してくれる作用が沢山ある、とても心強い味方です。
ぜひとも生活の中にフッ素含有の歯磨き粉を取り入れていただきたいと思います。
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○配合されているフッ素の濃度
市販の歯磨き粉にはフッ素が配合されているものが多く存在しています。
パッケージを見ると、フッ素が配合されているかどうか、配合されている場合は濃度はどれくらいなのかが必ず記載されています。
現在、日本では上限値1,500ppmまでフッ素を含有させることができると定められています。
つまり、それに近い数字であればあるほど、フッ素がもたらす虫歯予防や歯の質の強化の効果が期待できるということです。
ただ、年齢によって推奨される濃度には違いがありますので、特に小さなお子様が使用される際はご注意ください。
前回のブログでも記載をいたしましたが、以下に年齢ごとの濃度を記載いたしますので、参考にしていただければと思います。
歯が生えて〜2歳:1,000ppm、米粒程度(1~2mm程度)
3〜5歳:1,000ppm、グリーンピース程度(5mm程度)
6歳〜成人:1,500ppm、歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)
〈4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法より〉
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○フッ素製剤の性状
歯磨き粉にはいろいろな性状のものがあります。
具体的に述べると、ペーストやジェルなど、その形や質のことをさします。
以下にそれぞれの特徴を説明いたします。
①ペースト
一般的に販売されている歯磨き粉によくみられるタイプです。
高濃度のフッ素が含まれることが多いです。
また、多くの製品には歯磨き粉を泡立たせる効果をもつ発泡剤が含まれているので、
少量でも隅々に行き渡るという利点があります。
そして、研磨剤も含まれていることが多いため、着色を落としやすいです。
②ジェル
こちらも、高濃度のフッ素が含まれることが多いです。
ジェル状なので柔らかく歯にまとわりやすく、お口の中自体にも留まりやすいので、成分の効果が期待しやすいです。
歯磨き後の仕上げなどに用いることもできます。
また、発泡剤が含まれないので、泡立ちによって磨きづらさを感じやすい方、お子様などに使っていただきやすいです。
そして、研磨剤も含まれていないため、歯や歯肉にあまり刺激を加えたくない方、知覚過敏が気になる方にもおすすめです。
③フォーム(泡)
フッ素が含まれる製品は少なく、含まれていても低濃度、低量のものが多いです。
半液状なので、お口の中全体に素早く行き渡らせることができます。
うがいをしなくてもいい製品もあるため、歯磨き粉内の成分をお口の中に長い時間留めておけます。
研磨剤が含まれていないため、ジェルよりも広がりやすいものがいいけれども、お口の中への刺激が気になる方におすすめです。
また、唾液が出づらくお口の中が乾燥しやすい方は、ペースト状のものだと上手く泡立たないことがあります。そういった方にも適していると言えます。
④液体
フッ素が含まれている製品は少なく、含まれていても低濃度、低容量のものが多いです。
液体状なので、お口の中全体に素早く行き渡らせることができます。
また、歯磨き後にうがいをする必要がないため、成分をお口の中に長く留めておけます。
お水が使えないタイミング、災害時などにも役立ちます。
研磨剤を含まないため、歯や歯肉へ刺激をあまり与えたくない方にもおすすめです。
ただ、これだけでは汚れを落とすことはできないため、しっかりとブラッシングをする必要はありますので、注意してください。
汚れを軟らかく、落としやすくしてくれるので、歯磨き前に使っていただくとより効果的です。
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このように性状によって様々な違いがあるので、ご自身に合った歯磨き粉を選んでみてください。
ご注意いただきたいのが、歯磨き粉の成分はうがいで流れていってしまいやすいです。
そのためなるべく少量のお水で一回だけゆすいでいただくのが最適なのですが、泡をしっかり洗い流したいという方もいらっしゃるかと思います。
そういった時は、ペースト状のもので磨いたあとに、お口の中に留まりやすいジェルでコーティングをする使い方がおすすめです。
もちろんはじめからジェルで磨いていただくのも良いのですが、着色が気になる方や、泡立ちによる爽快感を欲しい方は、ペースト状のものであればどちらの利点も得ることができますので、ぜひ試してみてください。
当院でも、様々な性状の歯磨き粉を取り扱っています。
いくつかの製品は検診の際に試すこともできますので、気になることがあればお気軽にお声がけください。
2023年10月6日
🍠10月の休診日のお知らせ🎃
・10月6日(金)院内勉強会のため、午前休診とさせていただきます。
午後からは通常通り診療いたします。
そのほか、木・祝は通常通り休診でございますので、ご了承ください。
また、毎週水曜日は院長不在でございますので、合わせてご承知おきください。
ご迷惑をお掛けいたしますが、宜しくお願いいたします🙇
2023年10月2日
フッ素には濃度があります🦷
前回のブログにて、フッ素の効果について触れていきましたので、
今回はフッ素の効果的な濃度や、市販のものと歯科医院のものとの違いなどについて触れていこうと思います。
○フッ素の安全性について
さて、まずフッ素(=フッ化化合物)の安全性についてですが、端的に言えば「濃度、及び摂取頻度次第」です。
というのも、フッ素は基本的には虫歯予防にとても効果的なものであるのですが、あまりに高濃度のものを大量に、
または高頻度で摂取をしてしまうと、急性中毒や斑状歯という歯が白くまだらに変色する症状が起きることがあります。
ですがこれは言わば一般的なお薬と同じで、用法用量を守らなかった場合は確かに身体に悪い作用をもたらしますが、
決められた量を正しく使えば、安全かつ身体に良い作用をもたらしてくれるのです。
当院はもちろん、全国の歯科医院では薬事法で定められた、極めて安全な濃度を使用しておりますので、フッ素の急性中毒や斑状歯のような問題はまず起こり得ません。
大人の方はもちろん、幼児や小学生のお子様にも安心してお使いいただけます。
今現在、海外諸国では日本よりもはるかに高濃度のフッ素が使用されています。
日本では市販の歯磨き粉に含有させられる濃度は1,500ppmまで、歯科医院で予防的に塗布する濃度は9,000ppmですが、海外諸国の薬局では、濃度の高い5,000ppmの歯磨き粉が販売されているほか、歯科医院では22,600ppmのフッ化物バーニッシュが予防的に使用されています。
また、飲用水道水にフッ素が添加されている国々もあります。
このように海外諸国ではわが国よりはるかに高濃度のフッ化物を使用しているにもかかわらず、フッ素による薬害の報告はまったくありません。
むしろ、日本よりも格段に高いむし歯予防効果を上げています。
これらの使用濃度はWHO(世界保健機関)が各国に推奨していますが、残念ながら日本では未だ達成できていないのが現状です。
つまりは、日本で用いられる濃度のものでは、薬害リスクは限りなく低いと言えるわけです。
ですが、虫歯予防の効果がないわけではもちろんなく、しっかり作用する濃度でありますのでご安心ください。
また、フッ素はワカメなどの海藻類、肉、野菜、飲料水など、微量ではありますが、
私たちが普段の生活で口にする様々な食品にも含まれており、実は非常に馴染みの深いものです。
○歯磨き粉のフッ素濃度について
上記にて、歯磨き粉に含有させられる濃度は1,500ppmまでと記載しました。
この濃度はあくまで上限であり、身体の小さなお子様にはもう少し濃度の低いものを使用するのが適切とされています。
そして、その濃度の推奨基準が今年の1月に変更されていますので、ここではその濃度について紹介していきたいと思います。
歯が生えて〜2歳:1,000ppm、米粒程度(1~2mm程度)
3〜5歳:1,000ppm、グリーンピース程度(5mm程度)
6歳〜成人:1,500ppm、歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)
〈4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法より〉
変更前では歯が生えてから5歳までは500ppmを推奨していましたが、そこが変更となりました。
全体的に推奨する使用量・濃度が上昇し、更なる予防効果が期待されています。
このように、日本でも徐々に海外諸国のように、より高い予防効果を目指して、扱えるフッ素の濃度を高めているところです。
フッ素には虫歯予防の効果、歯を強化してくれる効果など、お口の中の健康を推進してくれる作用が沢山ある、とても心強い味方です。
ぜひとも生活の中にフッ素含有の歯磨き粉や、歯科医院でのフッ素塗布を取り入れていただきたいと思います。
2023年9月20日
🎑9月の休診日のお知らせ🌾
・9月8日(金)院内勉強会のため、午前休診とさせていただきます。
午後からは通常通り診療いたします。
そのほか、木・祝は通常通り休診でございますので、ご了承ください。
また、毎週水曜日は院長不在でございますので、合わせてご承知おきください。
ご迷惑をお掛けいたしますが、宜しくお願いいたします🙇
2023年8月23日
知っていますか?フッ素の効能について
こんにちは!今回のテーマは「フッ素の効能について」です。
フッ素についてはどこかで耳にしたことがある方、効能についてご存知の方も多いかと思います。
フッ素には大きく分けて3つの効果があります。
今回はその効能や、フッ素含有の歯磨き粉についてのお話などをしていきます。
【フッ素の効能】
①再石灰化の促進
糖を含む飲食をすると、虫歯菌が糖を利用して酸をつくり、口の中が酸性に傾きます。
歯は酸にとても弱いため、これにさらされることで歯の表面の組織であるエナメル質から、カルシウムやリンなどのミネラル成分が溶け出してしまいます。
これを「脱灰」と呼びます。
脱灰が起きた歯の表面は、白っぽく濁り、本来の硬さよりやわらかく、脆くなります。
糖を含む飲食の度に脱灰は起こるわけですが、必ずしも虫歯にはならないのはなぜでしょうか?
それは、唾液の働きによって元の健康な状態に戻されているからなのです。
唾液にはお口の中を酸性、もしくは塩基性(アルカリ性)に傾いた状態を中性に戻してくれる緩衝作用と呼ばれる作用があります。
さらに、唾液はミネラルの溶け出した歯の表面にカルシウムイオンやリン酸イオンを補給してくれるので、歯は元の健康な状態に戻ることができます。
これを「再石灰化」と呼びます。
「脱灰」と「再石灰化」が同じ程度で繰り返されている間は、健康な歯が保たれます。
しかし、プラークと呼ばれる細菌の塊がお口の中に長く停留していたり、酸にさらされる時間が長いなど、何かしらの理由で脱灰と再石灰化のバランスが崩れて、脱灰の状態ばかりが長く続くと、虫歯の進行が起こります。
フッ素には再石灰化を促進する効果があるため、虫歯の予防の手助けをしてくれるのです。
②歯の強化
継続的にフッ素を使っていくことで、歯の結晶成分を強く、より硬いものにしていくことができます。
特に、幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)と呼ばれる生えてきてすぐの永久歯は、まだ歯が弱くとても虫歯になりやすいです。
また、上に挙げた脱灰の状態が長く続き、虫歯が進行した場合も歯は脆くなります。
初期の虫歯であれば、フッ素による歯の強化でそれ以上の進行を防げることがあります。
継続的にフッ素を使うことで、歯の質が強化され、虫歯になりにくい歯を作ることができます。
③虫歯菌の抑制
上記にて、糖を含む飲食をすると、虫歯菌が糖を利用して酸を作るとお話をしました。
この虫歯菌がつくる酸を抑制する効果もフッ素は持っています。
薬局などで市販されている歯磨き粉には、多くの場合フッ素が配合されています。
しかし、配合されていてもその濃度についてはばらつきがあり、それによって虫歯予防の効果にも差が生まれます。
次回は、この濃度についてのお話や、虫歯予防に効果的な歯磨き粉の紹介をしていく予定です。
次回もご覧いただけるとうれしいです。
とても暑い日々が続きますので、みなさん熱中症をはじめとした体調にはお気をつけくださいね。
2023年8月4日
虫歯にならない?キシリトールについて
こんにちは!
今回のテーマは「キシリトール」です。
キシリトール、お店やお菓子の表示などでもよく見かけると思います。
では実際には一体どの様な効果があるのでしょうか。
なんとなくはわかるけれども、詳しくはない、何にどうやって効くのかわからない…という方も多いのではないかと思います。
そこで、今回はキシリトールについて詳しくお話したいと思います。
ではまず、キシリトールとは何でしょうか?
これは、白樺の木や樫の木などを原料とした、天然素材の甘味料です。
いちごやほうれん草など多くの果物や野菜にも含まれていますが、虫歯の予防に対して効果的な量には満たないため、虫歯予防の目的としてはガムなどが有効的です。
次にキシリトールの効果についてです。
虫歯の原因とは虫歯菌が歯垢(プラーク)を分解するときに産出される酸なのですが、キシリトールはその虫歯菌に分解されることがなく、酸が産出されることがありません。
そのため虫歯ができない糖だと言われているのです。
そしてさらに、虫歯菌の中でも大きな原因をに繋がると言われているミュータンス菌、これの活動を弱める作用があります。
さらにキシリトールを食べると唾液が生産されるのですが、
唾液にはゆっくりですが酸に侵された酸性に偏った歯を中性に戻す、いわば虫歯予防の効果がありますので、ここでもキシリトールは虫歯予防に一役買っているのです。
またキシリトールにはさらに効果があり、虫歯の原因となる歯垢が歯につきにくく、かつ剥がれ落ちやすくなる事も知られています。
○虫歯予防に効果的なキシリトール製品
キシリトール製品を選ぶ時には、その成分表示を確認して、キシリトールの配合量が多いもの(100%に近いもの)、糖質0gと表示されているもの、クエン酸・果汁などの酸性物を含まないものを選ぶようにしてください。
というのも、市販の「キシリトール」と表示されている製品の中には、キシリトールはたしかに含まれているものの、その比率が低く、キシリトールの効果があまり期待できないものもあるためです。
また、酸を産出させる糖質が入ったものだと、食べるタイミングによってはかえって虫歯を招きかねませんので、しっかりと成分表示を確認してくださいね。
キシリトールはあくまで虫歯予防に役立ってくれるひとつの要素であって、それだけでは虫歯を防ぐことはできません。
お口の中の健康を維持するためには、毎日の歯ブラシを正しく行うこと、そして定期的に歯科で専門のクリーニングを行うことの両立が不可欠です。
お口の中に気になることがなくても、3ヶ月ほどに一度は歯科で検診を受けましょう。
2023年8月4日
歯がしみる?知覚過敏について
こんにちは!
さて、今月のテーマは「知覚過敏」です。
知覚過敏について、名前は聞いたことがある、という方も多いかと思います。
今月はこの知覚過敏について詳しくお話したいと思います。
皆さんは日頃生活を送るなかで、「歯がしみるように痛む」といった症状を感じたことはありませんか?
この「歯がしみる」症状を感じた方のなかには、虫歯になってしまったのかな…?と
不安に思ってしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、虫歯になったことが原因で、しみる症状が出ることもあります。
しかし、実はこの症状は虫歯だけが原因とは限りません。
知覚過敏が原因となっている場合も多いのです。
では、知覚過敏の症状とは具体的にどんなものなのでしょうか。
まず代表的な症状として、「冷たいものが歯にしみるように痛む」というものがあります。
他にも、熱いものや甘いものがしみることもありますし、風を受けるとしみる、歯磨きの際に痛む…という症状が出ることもあります。
これらの症状は、エナメル質と呼ばれる歯の表面の組織が何かしらの原因で剥がれてしまい、内側にある象牙質と呼ばれる組織、
およびその中にある象牙細管という細い管がむき出しになり、外からの刺激がそこを通って歯の神経にまで伝わってしまうことが原因と言われています。
では、そのエナメル質(表面組織)が剥がれる原因にはどのようなことがあるのでしょうか。
原因となることはいくつかあり、ブラッシングの際の力が強すぎたり、硬い歯ブラシで歯を磨いていたりなど…。
さらに、歯ぎしり、食いしばりも原因のひとつとなります。
歯ぎしりや食いしばりを繰り返し行ってしまうと、歯の根元付近に負担が集中してしまい、歯の根元がえぐれるように削れていくことがあります。
この場合、表面組織が破壊されて象牙質がむき出しになるため、知覚過敏の症状が現れます。
また、歯周病や加齢に伴う歯肉の退縮も原因となります。
歯の根元というのは、そもそもの表面組織がエナメル質ではなく、セメント質という組織でできています。
セメント質は比較的軟らかい組織であるため、日々の歯磨きの刺激などで削れ、剥がれてしまうことがあります。
この軟らかいセメント質は、本来は歯を支える骨とその上から覆い被さる歯肉に守られているため、通常であれば外から刺激を受けることはありません。
ですが、歯周病によって歯を支える骨が下がり歯肉が退縮してしまうと、
ブラッシングの刺激や歯ぎしり、食いしばりの負担がセメント質に直接伝わってしまって、組織の破壊が起こります。
そのため、結果として象牙質の露出を招いてしまうのです。
知覚過敏の症状を和らげるには、歯ブラシを柔らかいものに変えていただいたり、力を弱めて磨いてもらいたり、知覚過敏に効果的な歯磨き粉(シュミテクト)など、ご自身でできる対処法もいくつかございますので、まずはこれらの方法をぜひ試していただきたいと思います。
そのほかにも、歯科医院でお薬を塗ったり、露出した部分にプラスチックの詰め物をしたり、歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減してくれるマウスピース(ナイトガード)を作って装着したりと、原因によって様々なアプローチができます。
▼下段シュミテクト 知覚過敏の症状にとても効果的な歯磨き粉です。
なにが原因で知覚過敏の症状が起きているのか、そして治療方法など、気になることがあればどうぞお気軽にご相談ください。
もちろん、虫歯によって痛みが出ていることもありますので、早期発見のためにも定期的な検診を受けることをおすすめいたします。
2023年7月23日
- ご案内
〒335-0012
埼玉県戸田市中町1-10-9
診療時間
月 Mon |
火 Tue |
水 Wed |
木 Thu |
金 Fri |
土 Sat |
日 Sun |
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09:30 ▼ 13:00 |
○ | ○ | ○ | / | ○ | 9:30 ▼ 12:30 |
|
14:30 ▼ 18:30 |
○ | ○ | ○ | / | ○ | 14:00 ▼ 17:00 |
- 初診・急患随時受付
- 各種保険適用
地図
お車:ベルク戸田中町店敷地内の駐車場をご利用ください。
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